失敗は許されない「キムタク」最新映画、選び抜いた共演女優
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正直言ってSMAPの解散騒動以来、キムタクは何だか精彩を欠いていた。
1月ドラマの「A LIFE~愛しき人~」(TBS系)は視聴率こそ良かったものの、1話あたりの制作費が実に1億円以上。金がかかった割には物足りないという評判だった。続いて4月公開の映画「無限の住人」は、1週目の入場者数が6位。以降ずるずると順位を下げ興行収入でも10億円に届かなかったという。
20年来のファンである女性(40代)が言う。
「『無限の住人』の舞台挨拶で木村クンを間近で見たのですが、誰もが“変だな”と感じたはずです。悩みが顔に出ているというか、目が心なしか淀んでいる。自分のラジオ番組でも、それまでの洋楽に代えてSMAP時代の曲を毎週流している。こちらが切なくなりますね」
たしかに、今のキムタクは、グループでの活動がないためCDは出せないし、他のメンバーのようにバラエティ番組への出演もない。残るのはドラマと映画だが、キムタクが「活路」として選んだのが映画だ。
芸能デスクが言う。
「すでにキムタクは嵐の二宮和也との共演で話題になった『検察側の罪人』を撮り終え、来年公開が予定されていますが、実は立て続けに次の映画が決まっている。10月にも撮影が始まる予定です」
新作のタイトルは「マスカレード・ホテル」。ご存じ東野圭吾のミリオンセラーが原作だ
■映画俳優をメインに
この作品は、連続殺人事件を追いかける刑事が、残された暗号から次の犯行現場がホテルであることを掴み、潜入捜査を試みるというもの。もちろん、刑事役はキムタクである。
「これまで木村は映画を撮ると次にドラマの仕事を入れてきました。ところが今回は、来年の1月ドラマまで仕事を入れず、映画を続けることにしたのです。“これからは映画俳優をメインにやっていきたい”という意向が強く働いてのこと。年を取っても続けられると考えてのことでしょう」(同)
相手役も選び抜いた。
「映画ではホテルマンに化けた刑事の教育係として女性のフロントクラークが登場しますが、ヒロインとしてキムタクと掛け合いを演じることになる。白羽の矢が立てられたのは長澤まさみです」(同)
ご存じ長澤は東宝シンデレラ出身だが、最近はコメディも奔放な女性役もこなせる旬の女優。
が、映画評論家の北川れい子氏が心配げに言うのだ。
「今の人気からすると長澤の方が主役を食ってしまうかもしれません。キムタクと同世代といえば、大森南朋や中村獅童がいますが、癖のある役が出来る彼らと比べるとキムタクは中途半端な二枚目なんですね」
脚本も「HERO」の福田靖氏が決まっているとあってまさに黄金メンバー。これだけ揃えてズッコケたら……。冗談でなくキムタクの正念場である。
ワイド特集「天つたふ日ぞ 楽しからずや」より
週刊新潮 2017年9月7日号掲載
https://www.dailyshincho.jp/article/2017/09080557/?all=1